お墓が遠方にあってお墓参りに行く事が難しい、後継ぎが居ない等、理由はさまざまですが墓じまいやお墓の移転をする方が増えています。『墓じまい』等でよく耳にする『散骨』と『樹木葬』とはどういったものなんでしょうか?
『散骨』とは遺骨をお墓に納めずに海や山などへ撒くという方法です。
『樹木葬』とは遺骨を土中に埋め、墓標の代わりに樹木を植えるという方法です。
墓石をたてるお墓との大きな違いで、『散骨』・『樹木葬』ともに共通しているのは承継者が居なくてもよいという事です。
『墓じまい』を考えている方や、子供に負担をかけたくないと考えている方には『承継者がいなくてもよい』という事は大きなポイントとなるようです。
『散骨』・『樹木葬』ともに自然葬という点では同じですが、樹木葬は法律でお墓と認められた場所に遺骨を埋葬するので通常の墓石のあるお墓と同じ扱いになります。
『散骨』は遺骨を撒くため、墓石のあるお墓のような扱いにはなりませんが、海や山であればどこへでも撒いていいというわけではありません。
山中や野山などの陸地であれば散骨の許可がおりた指定された場所である必要がありますし、海の場合には厳密な指定はありませんが節度を持ったルールなどのいくつかの条件があります。
このように、同じ自然葬と言っても『散骨』と『樹木葬』とでは色々な違いもあるようです。
核家族化が進んでいる日本では、今後、墓石のあるお墓を買うというのと同じ位『散骨』や『樹木葬』を選択する方達が増えていくんではないでしょうか?
行政書士 西澤典子